オンライン融資
2020-02-26
中小企業や個人事業主を対象にしたオンライン融資サービスが増えてきました。
今回注目してみます。
【1】オンライン融資とは
申込から融資開始まで一貫してオンラインで行える点が特徴です。
スピーディーに融資審査を行います。
フィンテックのベンチャー企業だけではなく、
メガバンクも参入し徐々に選択肢が増えてきました。
【2】銀行融資との違い
(1)銀行融資
融資担当者に相談の上、以下の書類を提出して審査を受けなければなりません。
初回融資の場合は2-4週間以上の日数を要することもあります。
登記簿謄本 印鑑証明書 納税証明書
決算書(損益計算書、貸借対照表)
資金繰り表 事業計画書 試算表 借入状況一覧 等
(2)オンライン融資
ネットで手続きが完結する点が最大の特徴です。
銀行口座の入出金情報や会計ソフトに蓄積されたデータなどを分析し、
金利や融資条件が算出されます。
総じて審査期間は3-4日となります。
【3】オンライン融資の仕組み(フィンテック企業の場合)
中小企業からWEB上で提示された決算書に基づき、
会計ソフトを持つフィンテック企業のAIが3カ月先の
「融資残高」と「資金繰り」を予測します。
事前に「借入可能額」や「金利」などの条件を試算することで、
「融資残高」の上限と下限を設定します。
その上で提携するクレジットカード会社へ無担保での資金融資を依頼します。
クレジットカード会社へ書類を郵送すると約10日で中小企業の口座に着金します。
【4】メリット・デメリット
(1)メリット
①申し込みから融資実行までが速い点です。
②多くの資料を用意する必要はありません。
③必要な時に手軽に小口融資を申し込みしやすいです。
④金融機関にとっても審査の手間が省けます。
⑤オンライン融資の多くは無担保、保証人も必要ない場合があります。
(2)デメリット
①融資実行がスピ-ディ-で原則無担保のため、金利が高めです。
②無担保である分、万が一返済が滞った場合は一括の返済を
求められます。
これは銀行融資でも同じですが、よりシビアになります。
【5】返済計画が大事
オンライン融資は事業者の小口融資に相当なニ-ズがあると思われますが、
当然借りたものは必ず返済しなければなりません。
資金需要、必要額、返済計画をきちんと立て、日々の資金繰りを確認して、
無理なく有効利用しましょう。
山口会計 山口