生活用動産の売却に伴う確定申告
2019-12-02
近年、ネットオ-クションやフリマアプリ等の普及により
「生活用動産の販売」が身近になってきました。
確定申告時期を前にして少し整理したいと思います。
【1】生活用動産の譲渡(売却)の税法上の取扱い
家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な
動産の譲渡による所得は原則的に課税されないことになっています。
【2】課税方式
不動産や株式等の課税方式(分離課税)ではなく給与所得や事業所得など
の所得と合わせて総合課税の対象となります。
計算方法は
≪ 収入金額 -(取得費・購入代金 + 譲渡費用)-50万円) ≫
となります。
ただし譲渡益の合計額が50万円以下のときは、その金額までしか控除できません。
また所有期間が5年を超える場合はその2分の1が総合課税の対象になります。
【3】確定申告が必要な場合
(1)生活用動産の販売であって、営利目的で得た利益
①コレクタ-品やレトロ品など趣味、娯楽性が強いものは
希少価値があり高価で売れることがあります。
②抽象的な記載になりますが、営利目的で反復継続的に売買を
している場合には、事業所得として確定申告が必要になります。
(2)貴金属や宝石、書画骨董などで1個又は1組の価額が30万円を超えるもの
(3)給与以外の副収入による所得が年間20万円を超える場合
ここでいう所得とは、収入金額から、取得にかかった経費などを
差引いて残った金額、50万円をマイナスする前の金額をいいます。
【4】まとめ
ネットオークションの普及にともない、税務署はネットオークション利用者
の申告漏れの確認にも力を入れています。
申告の対象かどうかを判断できない場合は、すみやかに専門家に相談することをおすすめします。
山口会計 山口