内部留保しない会社?!
2009-11-04
内部留保をしない会社というのがあるそうです。
その会社は、広島にある『メガネ21』という会社です。
内部留保とは税引後の利益から配当や役員賞与などの形で社外流出するものを除いたもので、企業内に留保されその後再投資されるものです。
中小企業においては、内部留保の方法は主に以下の3つの方法を採っています。
①利益を出して、税引後の利益を社内に貯める
②役員給与を損益トントンになるまで払って、経営陣の個人財産として貯める
③損金算入される生命保険などを活用して、社外に貯める
この『メガネ21』という会社は、上記のような方法で内部留保をしていません。
業績が好調なときは社員へのボーナスや商品の値下げに使って、利益を会社に残さないのだそうです。
社員の給与は固定給よりボーナスの比率が高いようで、利益を全て還元するので業績の良い時のボーナスは相当な高額になるそうです。
いわゆる業績連動型給与ではあるのですが、個人の成績ではなく会社全体の成績と連動しているので、足の引っ張り合いを生んでしまう成果給とは性質を異にしているとのことです。
では、内部留保しないで会社の業績が悪くなった時はどうするのか…?
その時は、高額のボーナスを貯めている社員からの出資を募るのだそうです。
正確にいえば「内部留保しない」のではなく「社員に内部留保している」と言うべきなのでしょうか。
社員ひとりひとりが経営に参加している意識が芽生えるので、モチベーションという意味でも好影響が出ているそうです。
この仕組み、かなりよく考え込まれていて、会社のホームページにそのシステムが説明されているので、興味のある方は是非ご覧になってください。
社員にとってもリスクが大きくて汎用性があるシステムではありませんが、実際このシステムを運用して成功なされているのは、本当にすごいことだと思います。
新しい考え方、良い勉強になりました。
神庭