客を生み出す地域密着戦略
2015-06-29
客を生み出す地域密着戦略
埼玉県にあるイーグルバスは送迎バス3台から始まり、1,990年観光バス業界に進出。
その後、路線バスにも事業拡大し価格ではなく、顧客満足の運行で業績を伸ばしている。
川越の小江戸縦貫バスを走らせ、地元の観光協会にはたらきかけ毎月18日は「着物の日」として、
観光客に色々なサービスを施し、着物を着た人に巡回バス500円→350円に割引。
着物のレンタル料は2,160円~。
毎年秋には、小江戸川越のライトアップをし 3日間で30,000人が来訪。
さらに、外国人観光客のために社内で英会話教材をつくり、休憩時間に
運転手さんが自主トレし、外国人観光客を呼び込む。
路線バス業界は、2,012年現在 2,000社あり、
72%が赤字事業者。路線バスの廃線は年間約900Km
高度成長期の頃は、通勤 通学の足としてバスが大きな役割をはたしていた。
ところが、一番利用していた通勤 通学の人がリタイヤしたり、
少子化で利用客が減少している。
イーグルバスでは、自治体にはたらきかけ、
① 運行ルートを変更し、バス停を移動。
② 停車時間に余裕を持たせ遅延を解消。
月間、利用者は3,000人増加。
公共交通の本来の使命は、「交通弱者を救う」ということ。
日本のバス事業は、計画、運行、収支の全てをバス会社が背負ってきた。
しかし、ヨーロッパでは、計画は地域の自治体、運行はバス会社。
結果としての赤字はコストとして自治体が負担する。
バス会社だけで負いきれない部分は、国や自治体が支援すべき。
これが地域で支える本当の公共交通。
地域が良くならなければ企業は成長できない。
シェアを争うのではなく、企業どうしが力を合わせていく。
それで、地域が良くなれば企業も生かされる。
山口会計 北村