恥の文化と生活保護
2012-07-22
生活保護の受給問題が話題になっています。
現在日本中で生活保護受給者は210万人を超えているそうです。
その国家予算は3.7兆円
実際に支払われている金額は、色々な基準がありますが
モデルケースとして高齢者の単身世帯
東京都 地方都市
高齢者単身世帯(68歳) | 80,820円 | 62,640円 |
これは平成16年のもので少し古いのですが、上記のようになっているそうです。
この金額の他に住宅手当が支給されます。
さらに住民税・健康保険税はかかりません。
さらにさらに病院は決まった医療施設に行けば無料で受けられます。
同じ高齢者で、年金を受け取っている方は
国民年金だけだと
平成24年 月額 65,500円 前後
ただしこの金額から住宅費や国民健康保険・介護保険なども
支払わなければなりません。
病院に行ったら医療費もかかります。
上記は多少の金額の差などはあると思いますがおおむねこのようになっています。
さらに問題なのは年金受給者は20歳から60歳まで40年の間
年間16万円くらいの国民年金保険料を納めていることです。
もちろん生活保護受給者はそれも納めていません。
何か奇妙な気がします。
ありとキリギリスの話だと
コツコツとためたありが老後幸せに暮らすことができて
有り金を使い果たしたキリギリスがさみしい老後を送るという話だったはずです。
私もそうだと思っていました。
なぜ今のようになってしまったか・・
本来生活保護とは、生活困窮者が受けるべきもので
どうしても仕事ができない状況の人でやむなく受給するというのが趣旨です。
いつから
仕事をできるのにしない人が受給できる生活保護になってしまったのでしょうか。
それはたぶん現代に生きる日本人が
日本人として当たり前に持っていた 『 恥 』 の文化
それを忘れてしまった日本人が増えてしまったということなのではと思います。
昔の日本人ならだれでももっていた『 恥 』 の文化
恥ずかしいという気持ち
それがなくなってきていると思います。
↓
下に引用文があります。
■菊と刀
菊と刀というのは、日本文化論の古典の一つとされる著書のことで、
著者はアメリカの文化人類学者ルース・ベネディクトです。
彼は、1887年生まれで、菊と刀を執筆していたのは1945年になります。
その著書「菊と刀」によると、
「西欧を罪の文化とすれば、日本は恥の文化」と言われています。
どういうことかというと、西欧人の生き方を律するものとしては罪があり、
日本人には恥があるということです。
つまり、西欧人は、神のまなざしを、
日本人は他人からのまなざしを大変気にするというわけです。
このように日本には他の国にはない 恥の文化が存在する と書かれています。
生活保護を受給するということは
すなわち『 恥 』 と思う日本人が多かったから今まで持ちこたえてこれたのだと思います。
これからは 恥を忘れた日本人が増えるのですから
ここらへんでしっかりとした対策をたてていかなくては
これから先大変な世の中になってしまうと危惧するのは
私だけでしょうか。
政治家さんにお願いです。
政争に明け暮れるのではなく、きちんと将来を見据えて
何が大事かを見極めて日本の将来を決めてほしいと切に願います。
土井