我が信条(Our Credo)
2009-04-14
当事務所では経営計画の作成に力を入れています。
経営計画の根本となり欠かせないものに『経営理念』があります。
その経営理念のお手本として有名なのが、ジョンソン&ジョンソン社の『我が信条(Our Credo)』。
改めてジックリ読んでみたのですが、これが鳥肌が立つほどの荘厳な文章なのです!
我が信条(Our Credo)↓
http://www.jnj.co.jp/group/community/credo/index.html
1943年に作成されたというこの文章は、半世紀以上経った現在も決して色褪せてはいません。
それどころか、コンプライアンスという言葉が叫ばれる現代において、尚その輝きを増しているのではないかとも思えるのです!
会社は株主の利益のために存在するという考え方が根本にあった起草当時において、
1.消費者に対する責任
2.社員に対する責任
3.社会に対する責任
4.株主に対する責任
と、その責任の順位を明確にしました。
これは株主に対する責任を軽んじるという訳ではなくて、上位の責任を果たすことができて初めて株主への責任が果たせるということです。
この経営理念が行き届いていることが証明される事件があったといいます。
1982年米・シカゴで起こったタイレノール事件。
ジョンソン&ジョンソン社の販売する頭痛薬(タイレノール)に何者かが毒物を混入して、7人が死亡したという事件です。
この時、ジョンソン&ジョンソン社は直ちに全てのタイレノールを回収して、できる限りの情報を開示し、異物を混入できない構造にしたといいます。
会社にとっては莫大な損失であったのですが、第一に果たすべき消費者への責任を最優先にとりました。
「我が信条」が起草から何年経っても社員に浸透しており、ピンチの時の行動基準となったのです。
結果的には、この迅速な対応が功を奏して再発売されたタイレノールは消費者からの絶大な支持を受けることとなったそうです。
経営理念を掲げるだけでなく浸透させることの重要さを説く有名な話らしいのですが、調べていてズドンと心に響いた話でした。