書くことは考えること~「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読んで
2013-04-29
よく読むブログで採り上げられていた本で、ずっと気になっていた一冊でした。
私は、書く内容はだいたい頭の中に思い描いていたとしても、
なかなか「書けない」ということが多いです。
最近は、メール、説明資料、提出資料、ブログ、SNS etc…
仕事でもプライベートでも「書く」機会が増えています。
その度に固まってしまい、「書けない」のです。
これから「書く」機会がより一層増えていくと思いますし、
シッカリとした「書く技術」を身に付けることが出来たならと思い、読んでみた本です。
本書では“書くこととは、考えること”と位置づけています。
「書く」という行為の中には、思考を整理したり、論理性を確立させたりというさまざまな要素が潜んでいるので、
「書く技術」をしっかり学ぶことで、ものの見方が変わり、考え方が変わり、世界を見る目も変わってくると述べられています。
そういう意味では、書くことのマナーや小手先のテクニック的なものが書かれたものではなく、
頭の中でモヤモヤっと考えていることをしっかりと言葉にし、伝わる相手に伝わるようにする思考法を書いた本だと言えるでしょう。
“「読者の椅子に座る」意識は、コミュニケーションの根幹にあるべきものだと、僕は思っている”
という一文が印象的でした。
書くことに必要なスキルは、文章を書こうが書くまいが必要なスキルなのです。
特にライターさん志望の方やある程度長い文章を書く方に向く本かと思いますが、
思考法という意味ではどなたが読んでも学ぶべきことがあるのではないかと思いました。
この本を読んで、冒頭に書いた私の「書けない」という状態は、
「書けない」のではなく、まだ充分に「考えられていない」状態なのだということに
気づかされました。
アウトプットすることで腑に落ちさせるという作業の大切さを改めて感じました。