阪神タイガースの赤星憲広選手が突然の引退発表を行いました。

バリバリのレギュラー選手がこのように突然引退するというのは珍しいことで、ニュースを聞いて本当に驚きました。
ダイビングキャッチをした際に首を痛め脊髄損傷。
プロという舞台で一線でギリギリのプレーを続けていくと日常生活どころか命の危険まであるということで、引退を決意されたそうです。

赤星選手といえば、何と言っても俊足を生かしたスピード感あるプレー。
投手のクイック技術の向上などでプロ野球界では盗塁数というのは激減していた時代の中で、3年連続60盗塁以上というのは驚愕でした。

私も少し野球をやっていたことがあるのですが、野球というスポーツは体が小さいと不利なことは非常に多いです。
しかし、この赤星選手は体が小さいというデメリットよりも足が速いというメリットを生かして、チームに貢献するどころかチームの戦い方を変えてしまうほどでした。
赤星選手の成績と阪神の成績が連動しているということに、そのことが表れています。

組織というものは、全員がホームランバッターでもいけないし、全員がバントで送っていてもいけません。
それぞれの個性をうまく引き出して、一つのベクトルへ乗せていけることが強い組織なのだと思いました。

この赤星選手は、毎年シーズンオフには、盗塁数と同じ数の車イスを寄付する活動を続けていたそうです。
野球を通じて夢や希望を与え続けていた選手です。
９年間お疲れさまでした。
今後は第２、第３の赤星選手を育ててほしいと思います。

神庭