IFRSで会計が変わる
2009-11-18
最近、新聞などで「IFRS」という言葉をよく見かけます。
IFRSとは国際財務報告基準の略称で、「アイファース」「イファース」「アイエフアールエス」など様々な読み方をされます。
ちなみに個人的には「イファース」が一番しっくりいきます…(笑)
日経ビジネスの増刊号のようなもので、この「IFRS」の特集をやっていました。
かなり読み応えのある内容で、まだパラパラと目を通している程度なのですが、
今後会計が大きく変わっていくことがよく分かります。
さて、この「IFRS」とは一体なんぞや?ということなのですが、
一言でいうと「全世界基準での財務諸表の作り方の決まり」です。
“国際”というほどですので、既に110の国と地域で採用または容認され、
今後数年でその数は150カ国にも広がると言われているそうです。
日本はというと、現状の日本基準とIFRSと重大な違いがあることに関しては徐々に歩み寄りが行われており、2012年にIFRSを上場企業に強制適用するかどうかを判断。
適用が決まれば、2015年か2016年には本格的に実施に至る方針だそうです。
では、何が変わるのか?ということですが、
私が財務諸表を勉強した頃は、財務諸表の目的は①処分可能利益の計算②期間損益計算だと学びました(ずっと昔です…)。
このIFRSでは、「今の会社の価値は一体どのくらいなのか」ということに主眼が置かれていると思います。
つまり、投資家がこの会社は投資する価値があるのかないのかの判断ができるようにということが目的です。
財務諸表の形式や資産計上の基準、時価評価etc…そのためには手段を選びません。
パラッと見た限りでも今まで当たり前だったことがかなり覆されています!本当にビックリ!!
会計基準が変わるということは企業の価値を測る判断基準が変わるということ。
この日経ビジネスには、そうなれば経営の方針も変わっていかなければならないと書いてあります。
情報公開のない組織は廃れる一方ですので、身ぐるみが剥がされるような会計基準になっていくのは時代の流れのような気もします。
これからは、それら情報をもとに私たちがキチッとした判断力をつけていくことが大事だと感じます。
神庭